会長挨拶|荒川 正規 会長

皆様こんにちは
名古屋北RCの種田様、小川様ようこそお越しくださいました。
種田様におかれましては後ほど米山記念奨学委員会の卓話をよろしくお願い致します。
さて、すっかり涼しい季節になりました。
毎年秋の風物詩である村上春樹ノーベル賞に湧く報道も今年はあまりありませんでしたね。
今年の受賞、生理学・医学賞坂口教授の制御性T細胞ですが数年前にアニメで見つけた時はこういうのがあるんだなと、学生時代の参考書には載っていなかったなと思っていた程度でしたが、あれを見つけた人なんだと思うとがん治療に役立つ発見で感謝です。
そして教授は74歳で発見から受賞までのタイムラグが長いですね。体調も管理しチャレンジもし続けた人がノーベル賞を受賞できるのだという事です。先日その坂口教授と隣で研究していた京都大学の教授によるIPS細胞の講演を聞きましたが、治らなかった病気が治療できるようになるという事について「自分の可能性は1つじゃない、再チャレンジの機会が出来た」と考えて欲しいと言って見えました。
幹事報告|近藤 満里子 幹事

◆地区委員会等への出席報告
・10月7日「第1回合同ローターアクト委員会」ガバナー補佐 金田英和
・10月8日「TEAM SUZUKIの第5回会議(Zoom会議)」ガバナー補佐 金田英和
・10月9日「11月ロータリー財団月間卓話を行うための勉強会」クラブロータリー財団委員長 小林三重子
・10月16日「カウンセラー研修会」カウンセラー 鈴木陽子
◆本日例会終了後、13時35分より4F「楓の間」にて第4回理事会を開催致します。
役員・理事の方はご出席をお願い致します。		
◆次週10月27日(月)は、「2RC合同夜間例会」です。
会場は「3F 錦の間」となります。		
◆欠席のご連絡は、前週の金曜日の午前中までに事務局までお願いいたします!!
卓話

「地区米山奨学委員会の活動」 地区米山記念奨学委員会 委員 種田将典様(名古屋北RC)
01 米山記念奨学事業とは?
米山記念奨学金とは?
まず、概要を説明します
ロータリー米山記念奨学事業は、日本ロータリーが作り育てた独自の事業で、
34の全地区が参加する多地区合同活動です。
1952年に事業が始まって以来、一貫して、日本で学ぶ外国人留学生を支援しています。
「公益財団法人ロータリー米山記念奨学会」というのは、
この事業を行うために、日本のロータリーが協同して運営する奨学財団で、
財源はすべて皆様からのご寄付で成り立っています。
この奨学金の最大の特徴は、「世話クラブ・カウンセラー制度」です。
米山奨学生には世話クラブの例会や活動に参加してもらい、
交流することを大切にしています。
カウンセラーを経験した方からは、
「文化や言葉の違いなどを越えて交流ができて、自分の人生が豊かになったと思う。」
「家族が増えた気持ちになり、国際交流の理解が深まった。」など、
肯定的な意見が多く寄せられました。
ロータリー米山記念奨学金は、日本のロータリーの父、米山梅吉翁の名前を冠した事業です。
と言いましても、梅吉さんの財産で作られたものではありません。
米山梅吉翁は1868年、ロータリーの創業者、ポール・ハリス氏と同じ年に生まれました。
遣米視察団の一員としてアメリカ滞在中、ダラスロータリークラブの会員となっていた日本人の福島喜三次(ふくしまきさじ)氏と出会い、
1920年に日本で最初のロータリークラブ、東京ロータリークラブを設立しました。
そのため、日本のロータリーの父と呼ばれています。
終戦翌年の1946年、米山梅吉さんが亡くなりました。
3年後の1949年、戦争のため解散を余儀なくされていた日本のロータリーが、
国際ロータリーへ復帰します。
戦争の落ち着きを取り戻すにつれ、「梅吉さんの功績を永遠に偲ぶ(しのぶ)ことができるような、何か有益な事業をやろうではないか」という声が大きくなってきました。
そして1952年東京RCが「米山基金」の構想を発表しました。
これは、アジアから優秀な学生を招いて学費を援助するとともに、二度と戦争の悲劇を繰り返さないために”平和日本”を肌で感じてもらいたい、というものでした。
この「米山基金」が、わずか5年で日本の全ロータリークラブの共同事業となり、1967年には財団法人ロータリー米山記念奨学会が設立されました。
 
02	米山奨学生
続いて、奨学生の人数や選考プロセスについて説明します。
米山は、外国人留学生を対象とする民間の奨学金では、国内最大規模です。
2025年度は、日本全国で964人が採用され、各ロータリークラブでお世話をいただいています。
累計では、今年1か国増え、世界134の国と地域から24,830人を支援しています。
今年度の奨学生の国・地域別の割合はグラフの通りです。
これまでの累計では中国、韓国、台湾が多いですが、ここ数年でベトナムからの留学生が急増しており、台湾に次いで多くを占めています。
前のスライドで見た通り、米山奨学生の国籍で、最も多くを占めるのは中国です。
想像していたよりも多いな・・・、そんな印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
米山奨学生における中国国籍の割合は約40%で、この10年間大きな増減は見られません。
中国の学生が多い最も大きな理由は、日本の大学等の高等教育機関で学ぶ外国人留学生のうち41.2%が中国人であるためです。
米山は、各地区が選定する「指定校」から、米山奨学生としてふさわしい留学生を推薦してもらい、そこから地区の選考試験を経て、採用されます。
2025年度は中国籍留学生の割合は、募集時の62.7%が採用時には40.7%となっています。
各地区では、指定校に対し「推薦者は1カ国に偏らないように」といった要望を出し、多様な国から採用できるように工夫しています。
また、選考においては優秀性を重視しつつ、同じ中国出身でも内モンゴル自治区など多様な地域から選ばれるよう配慮しています。
このように、一つの国に偏ることなく、様々な国の留学生を支援できるように各地区ともに努めております。
さて、米山奨学生の採用は、全国統一の基準があります。
「将来の目標・留学の目的がきちんとしているかどうか」
「交流への熱意があるかどうか」
「人柄の良さ」
「コミュニケーション能力の高さ」
詳しい評価項目は公表していませんが、全国統一の評価項目を使って、
各地区の選考委員会が面接選考をしています。もちろん、応募書類の審査もしています。
ロータリー米山記念奨学会は2012年に公益財団法人となり、より一層の公平性・透明性を確保するため、このように全地区共通の選考基準で選考をしています。
そのうえで、例えば「国籍や県別割合の調整」「地区独自に実施するグループディスカッションの評価」など、地区の裁量を加えて良いことになっています。
当地区では、日本語コミュニケーション能力に優れているか、といった独自の基準を設けています。
米山奨学金はお金に困っている留学生の経済支援ではありません。
珍しい国だから、生活に困っているから、あるいは、学校の成績が優秀だから・・・、
ただそれだけでは米山奨学生に合格しないのです。
将来、日本と世界とを結ぶ架け橋となって国際社会で活躍し、ロータリーのよき理解者となる人材を育てる事業なのです。
 
03	寄付金の状況
次に、寄付金についてお話しします。
昨年度、2024-25年度の寄付金収入は13億3,052万円と、前年度から約1億1,500万円減少となりました。
一方、配当金・利息収入が増加し、総収入は前年並みを維持しています。
上段グリーン色の有価証券の配当金は、事前の取り決めにより、奨学金のみに使用しています。
皆様のご寄付は、ほとんどが奨学金に使われていますが、奨学金以外、例えば地区や世話クラブへの補助費、事業部門の職員人件費などにも一部使われています。
米山奨学事業は、規模が非常に大きい事業であるにもかかわらず、管理費は支出のわずか3%です。
超低金利時代ということもあり、管理費が利子収入を超えてしまうこともありますが、基本的には、利子収入で賄っていくよう努めています。
米山奨学会への寄付は大きく2種類です。
クラブから会員数分を納める「普通寄付金」と、
それ以外に、個人・法人・クラブから任意で出す「特別寄付金」です。
「普通寄付金」は、かつて米山奨学会が財団法人を設立しようとした際、当時の文部省はなかなか首を縦にふってくれませんでした。そこで、普通寄付金の確約を国内全クラブからもらい、安定財源とすることを約束したことにより、ようやく財団法人の設立の認可が下りたという経緯があるもので、大切な役割を担っています。
「特別寄付金」は、任意でしていただくものです。こちらは個人やクラブ、法人の実績となり、表彰の対象となります。
米山奨学会への寄付は寄付金控除の対象となり、確定申告をすれば、所得税、法人税の税制優遇を受けることができます。
相続税も非課税となります。
米山への特別寄付金は、表彰の対象となります。
個人として特別寄付をした場合、累計で10万円に達すると「米山功労者」となり、
米山奨学会から感謝状が贈られます。
2023年度から表彰制度が一部変わり、累計50万円になった方に、新たにピンバッジが贈られることになりました。
こうしたこともモチベーションの一つにしていただき、ぜひ、継続的に寄付をしていただけますようお願い致します。
これは地区別の個人平均寄付額です。
昨年度の全国平均は15,999円で、前年度より低い寄付額となりました。
最も高かったのは、第2590地区で、30,406円でした。
大口の寄付や地区の寄付増進委員会による呼びかけの効果によるものです。
当地区はピンク色の矢印のところで、一人当たりの平均は15,317円、
全国で16番目のご寄付をいただきました。
皆様のご協力に心より感謝申し上げます。
次は、特別寄付者の割合です。
棒の高さは会員数の多さを示しています。
会員の中で、個人として特別寄付をした人の割合がピンク色の部分です。
全国平均は2006年の統計開始以来、最高の47.5%、当地区は36.8%でした。
全国トップは第2650地区で、82.6%もの会員が特別寄付をしています。
寄付の裾野を少しでも広げることが理解を深めることでもあり、
地区奨学生採用数アップにもつながります。
皆様のご協力、よろしくお願い致します。
 
04	巣立った米山奨学生
では、皆様が支援した元奨学生たちはどんな活躍をしているのでしょうか。
巣立った奨学生のOB組織、米山学友会は日本に33、海外に10あります。
海外で10番目に設立された学友会は、2023年5月に発足したベトナム南部のホーチミンを拠点とする「ベトナム南米山学友会」です。
日本では全部で34地区ですが、北海道は2つの地区で1つの学友会となっているため、
日本の全地区に学友会があります。
また、巣立った奨学生たちは、個人としても世界中で活躍しています。
「豆辞典」や「米山学友の群像」、「ロータリーの友」”よねやまだより”等で多くの学友を紹介しています。ぜひご覧ください。
ロータリーに親しんだ学友たちは、卒業後も、ロータリーとのつながりを持ち続けたいと願っています。
その一つとして、ロータリー会員として我々の仲間となる学友がいます。
現在、ロータリー会員になった学友は311人です。
今年度クラブ会長となった二人の学友は、学友が中心となって設立したクラブの創立会員であり、それぞれ会長を務めています。
 
05	知っておいていただきたい事
ロータリーを退会しようとしていた会員が、米山に関わったことで
「もう一度頑張ってみようと思えた。」そんな声もあります。
米山は、ロータリアンにもう一度奉仕のやりがいを思い出させてくれる、
身近なプロジェクトなのです。
この事業を今後も大切にするために、危機管理の点についてお話しします。
米山奨学生は、ほとんどが成人しているとはいえ、
外国から来て勉強に励む学生です。
彼ら・彼女らの安全について、常に気にかけていただきますようお願いします。
①自然災害の場合
有事の際には、奨学生と関係者を含めたSNSグループを作っておくと、
いざというときに迅速に確認をとることができます。
②病気や事故の場合
留学生は国民健康保険に加入が義務付けられており、医療費は3割負担となっています。
米山記念奨学会では、現役奨学生に対する傷害保険に加入しており、「例会出席」「新規奨学生オリエンテーション」「奨学期間終了式」に際して適応されますので、何かあれば相談してください。
③ハラスメントについて
セクハラ・パワハラに巻き込まれないために、できるだけ奨学生と接しないようにしたい・・・と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、米山奨学会の最大の価値は「交流」にあります。奨学生はロータリー会員との交流を通じて、日本社会を学び、国を越えた信頼関係を築いていくからです。
しかし一方、外国人である米山奨学生とは、文化や習慣、年代の違いもあります。相手の気持ちを考え、尊重する気持ちを持って接するようにお願いします。
何か問題が発生した場合は、まず地区米山委員会へ報告・相談をしてください。
 
06	最後に
最後に、ロータリー入会3年目の私が地区米山記念奨学委員会に出向させていただき感じたことをお話しして、締めさせていただきたいと思います。
先ほどもお話ししましたが、米山奨学会の最大の価値は「交流」にあると思います。そしてその「交流」は、奨学生のためだけではなく私たちロータリアンのためでもあると思います。
奨学生として選ばれている方の大部分は、人柄がよく、コミュニケーション能力が高く、交流することへの熱意を持ち、目標を持って留学生として生活しています。そのため、奨学生は、普段生活していると直接かかわりを持つことができない、社会の第一線で活躍されている皆さんとお話しさせていただくことをとても喜んでいます。
そのような思いをもつ奨学生たちと交流することは、私たちにも若かった頃や目標に向かい努力していたころを思い出させてくれ、元気にさせてくれます。
こうやって奨学生だけでなく私たちも、日本と世界とを結ぶ架け橋となることで、国際社会で活躍できる、ロータリーの理解者やロータリアンとなっていくのだと思っています。
米山奨学会は皆さんの善意により成り立っていますので、クラブで奨学生を受け入れるとともに、普通寄付金だけでなく特別寄付金へのご協力もよろしくお願い致します。
ご清聴ありがとうございました。
ニコボックス
■地区米山記念奨学委員会 委員 種田将典様  本日は、米山の卓話よろしくお願いします。
■荒川正規   種田様、小川様。本日はよろしくお願いいたします。
■小林三重子  地区米山委員会の種田様、小川様、卓話よろしくお願いいたします。
■渡邊萬里   RCに感謝
■久野洋一    〃
■鈴木陽子    〃
■佐橋章嘉    〃
■土井仁     〃
■榊原正章    〃
■川良弘     〃
■岡田公代    〃
計11件 30,000円
累計104件 363,000円
10月例会スケジュール
◇第1244回 10月6日(月)12:30~13:30 名古屋東急ホテル
通常例会 卓話:「米山月間:台湾の意外な雑学」 米山奨学生 江 安雅さん
■諮問委員会 13:35~(4F 楓の間)
◇10月13日(月) 休会:定款第7条第1節
◇第1245回 10月20日(月)12:30~13:30 名古屋東急ホテル
通常例会 卓話:「地区米山奨学委員会の活動」 地区米山奨学委員会 委員 種田 将典様(名古屋北RC)
■第4回理事会 13:35~(4F 楓の間)
◇第1246回 10月27日(月)18:30~20:30 名古屋東急ホテル
≪2RC(名古屋名東・東山)合同夜間例会≫  受付18:00
ホスト:名古屋東山RC
        
 
				








