みなさん　こんにちは。　本日も忙しい中、例会にご参加頂き、誠にありがとうございます。
１０月も中旬になり、やっと過ごしやすくなりました。食欲の秋を迎えましたので、本日は、特別な料理についてお話をしたいと思います。
皆さんは、ミシュランを獲得した「精進料理」をご存じでしょうか？
それは、京都嵐山にある天龍寺というお寺の庭園の中にある「しげつ」という精進料理のお店で頂けます。
案内された広間では、正座をして、自然と背筋がピーンと伸び、まるで修行中の僧侶になったかのような気持ちでお膳の料理を頂きます。
まず、並んだ漆器の多さに驚きましたが、さらに次々とお皿が追加されました。
おしゃべりしながらの食事も楽しいですが、ここではそのような雰囲気ではなく、黙食が基本です。食材や料理を見つめ、一つ一つをじっくり味わいながら頂きました。
精進料理なので、当然、肉や魚は使われていません。最初は物足りないのではないか、味が単調なのではないかと思っていました。しかし、シグニチャーメニューであるごま豆腐を一口頂いた瞬間、その深い味わいに驚かされました。精進料理は薄味というのは、単なる先入観に過ぎなかったことに気づかされました。
京料理ならではの野菜そのものの味が活かされ、肉や魚が無くても、十分に満足のいくお料理でした。
ちなみに、精進料理は、中国料理がルーツとも言われており、日本人が初めて油を使った料理に出会いました。
油は、厳しい修行僧にとって大切なエネルギー源になったのです。禅では、「食べること」自体が、修行の一環で、精神と自然のバランスを整えることでした。
近年では、精進料理は、ビーガンやベジタリアンに関心を持つ世界中の人たちから注目されています。肉や魚を使わない為、畜産による二酸化炭素の排出の削減、水産資源の保護にも一躍買っていて、SDGsの面でも注目されるべき料理ではないでしょうか。
ミシュランを獲得した「精進料理」についてご紹介しました。
さて、この後は、ロータリー財団委員長の山城さんから、ガバナー事務所でレクチャーを受けての卓話をいただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。